創作のための映画と読書まとめ

当ブログは「良き創作は良き鑑賞から」をモットーに、鑑賞した映画と本についてまとめておく目的で設立されました。同志よ集え!

【感想・まとめ】教員採用試験を考える大学生が早いうちに読んだほうがいい本 『教員採用のカラクリ 「高人気」職のドタバタ受験事情』

 本書は、教員採用試験の勉強をしたことがある人ならほとんど知っているような情報が多いですが、だからこそ、早いうちに知っておけばアドバンテージがとれます。

 

 大学二年生なんて遊び盛りですから、教採なんてまだまだ先だぜウェーイって感じでしょう。しかし、たのしい時間はあっという間に過ぎます。そして、まじめな、現役合格しちゃうような有能たちは、もう勉強をはじめちゃったりしています。気づいた時には置いてきぼりの手遅れ。そうならないように、概略だけでも知っておくべきだと思い、こういうタイトルにしました。

 

 章タイトル、その簡単なまとめ、私の感想、という順に並んでおります。

 

 簡単なまとめは簡単にしすぎて分からなくなっている可能性もあります。端折ったことも多いです。もっと知りたい方は本書にあたってください。

第一章 だから親は教員を勧める

 

 なぜかというと、教員はそこそこ高収入で、遠くへの転勤がなく、首になりにくく、マタハラもなく、採用が多くて、就活もしなくてよいから!

 

 【感想】

 本書は2013年出版であるから、少し情報が古い。現在売り手市場と呼ばれ就活が昔と比べて楽になっているということ、マタハラも認知されて少なくなっている(と思う)ということから、これら2つ以外の理由を見ましょう。

  おおむね納得の理由といえるんじゃないでしょうか。景気が回復して民間の賃金が上がると期待されているから、収入に関しては疑念があるかもしれませんが、まだまだ時間がかかりそうなので良しとしましょう(激務の割には賃金が低いと思っているので、ほんとは給料にもツッコみたいが)。特に、地方に住む親元へ帰りたい学生としては、教員は目指しやすい職と言えるでしょう。地方には仕事が少ないですし、転勤も遠くに行かなくて済む。安定といえば安定。本書は教員の働き方問題については触れていないので、実際教員になった後のことは知りません。

 

 

第二章 教員志望学生の泣き笑い ――教員養成の現代大学事情

 ・教師を目指す大学生の3パターン

 ①教員養成系大学・学部→その大学が地域で受けるなら確かに有利。採用率高し。ただし、つぶしが利かない。 

 ②教職課程理由者→取る単位が増えるのでしんどい。脱落者多し。採用率低し。

  ③教職大学院→不良債権

 

 【感想】 

 私は真ん中出身なんですけど、採用率に関しては、頑張って勉強してた人はしっかり合格していったという印象です。取らないといけない単位の数が多いとか関係なく、単位も三年のうちに取り終わっているような人たちです。私ですか?ははは。

 実際、②のタイプの学生は単位を落とすと4年生まで平気で履修する単位が残ってるため、勉強時間が十分とれない、という側面もあるかと思います。教採受ける人は単位を落とさないように。それ以外の人も、単位は落とさないほうがいいです。

 

 

第三章 教員採用試験の常識

 

・教員志望学生のスケジュール →実習校への申し込みは実施の一年前。

・就活と教員採用試験は両立できるか? →評判はよくない。繕えばおk

 

【感想】

 このあたりは教員免許取ろうとした経験があればわかることですね。手紙とかがめんどくさいやつです。

 

 

第四章 失敗したら最後の教育実習

 

・実習期間→小学校4週間、中学校3週間、高校2週間。それっておかしくない? 外国はもっと長い

・教育実習は嫌われたらアウト→嫌われるポイント①遅刻欠席が多い ②生徒に手を出す ③服装がだらしない ④態度がひどい ⑤生徒の相談に乗る・おごる

 

 【感想】

 教育実習の期間って、実践的なことを学ぶには短すぎる。あとは教員になってから学んでねって、生徒に対して無責任じゃないの?と思う。現状の実習でも指導教官の当たり外れが大きくて、学習度に差があると思う。なんなら一年間実習してほしい。二か月ごとに指導教官をローテすれば、当たりはずれもなくなっていいよね。ただでさえ負担の重い教育実習ってこと考えると無理な話なんですが……一年目の教員が研修期間もなく生徒の前に立たないといけない現実はなんとかしてほしい。

 嫌われるポイントが並んでいるけど、そんな実習生いるの?って感じ。さすがにレアケースじゃないか?GTOじゃあるまいし。ただし、最後のだけ注意ですね。実習生と生徒は、先生と生徒よりも距離が近いです。親しくなりすぎないように注意。あくまで先生と生徒、という立場をわきまえないといけません。

 

 

第五章 教員採用試験のカラクリ

 

・筆記試験→広く浅く、覚えることが多い。ご当地問題もあるよ。漏洩事件のおかげで情報開示されるようになった。

・面接→NG集などあれこれ

・模擬授業・場面指導→茶番

 

【感想】

 教採に受かるぞ!と思って読むには情報が少ないので、他を当たりましょう。あくまで「受験事情」の本。覚える量に関しては本当に多いので、早め早めがいいですね。気づいた時には間に合わなくなってます。面接に関しては練習が大切です、キャリアセンターに行きましょう。

 

 

第六章 教員採用試験の裏技

 

 教育員会主催の教員塾が地元にある場合がある。チェックしよう。教員ボランティアがある場合も同様。

 

【感想】

そんなのあるの?

 

 

第七章 教育現場は多様化している?

 

教員免許は十年ごとに更新が必要。その他社会人から教師ルートの増員(?)。

 

【感想】

ただでさえ忙しい教員の悩みの種。まじめな教員は十年ごとの更新なんか待たずとも更新し続けているわけで、結局足引っ張てる人をなんとかするための制度なんだろうけど、そんなやつが10年ごとの更新でなんとかなるもんでもないでしょう。首になりにくいことの弊害がここにあって、採った以上は無能だからという理由で首にできない。採用当初は有能でも、学ぶことをやめて無能化することもあるだろう。これは現状仕方ないことだとしても、有能の足を引っ張るのはどうかと思う。

 

 

エピローグ

 

非常勤として働く傍ら勉強し、面接練習を校長にしてもらった受験生の話。

 

【感想】

 非常勤とかいう労働力を安く使う不届きな制度を、採用されるための勉強だと思って頑張り、さっさと合格してしまうほうがいい。私の周りが現役合格ばっかりだったので知らなかったんですけれど、このパターンは実際多いらしい。3年非常勤なんて当たり前だとか。有能感を出せず現役合格できなかった場合、非常勤をして経験で殴るしかない。ただ、非常勤が忙しすぎて勉強できず、泥沼パターンもある……やはり何かがおかしい、この業界。

 

最後に 

 

以上になります。第六章あたりから疲れてきているのまるわかりですね。とにかくこの記事でお伝えしたいのは、「大学生よ、うかうかするな、大学は自分から使おうとしないと動いてくれないぞ」ということです。

 

結局いつから始めればええねん!って方。思い立ったなら、今から始めましょう。早ければ早いほどいいに決まってます。

この本で概要を掴んだなら、具体的な勉強は『教員養成セミナー』あたりで情報収集するとよいでしょう。

 

とにかく、まず最初にするべきなのは、情報を集めること!

 

この中で知らない情報が少しでもあったなら、一読してみることをお勧めします。

 

大学生を後悔で終わらないために↓