創作のための映画と読書まとめ

当ブログは「良き創作は良き鑑賞から」をモットーに、鑑賞した映画と本についてまとめておく目的で設立されました。同志よ集え!

恐ろしく簡単な本の読み方3選 本を読んでもすぐ忘れちゃう、けど再読する気にはなれない人へ

こんにちは、壊し屋本舗と申すものです。

 

早速ですが、皆さん物覚えはいいほうですか? 私はすこぶる悪いです。

 

人の名前はしょっちゅう忘れますし、友達との思い出も忘れてしまいます。

「こんなことがあって、お前あんなこと言ってたよな笑」と言われても、「全く記憶にない。よくそんなこと覚えてるなあ」と、こういうやりとりが頻繁に起こります。

なんかいいこと言ってたりするんですけど、本当に私のセリフ?ってなります。

 

本の記憶は言うまでもありません。

 

伊坂幸太郎が好きで、よく読むんですけれど、話のオチどころか筋も思い出せない。『砂漠』という作品が特に好きなんですが、ピンフ大好きな人がいるのと、超能力でなにかを浮かせるところしか覚えてません。

 

新書などの難しめ本になると、記憶のかけらも残りません。

 「せっかく読んだのになにも覚えてないもんなあ」と、虚無に陥ることもよくありました。

 

皆さん一度本棚をのぞいてみてください。読んだ本がたくさんありますよね。

 

では、内容を覚えているものはどれくらいありますか?(私はノーコメント)

 

 ……なるほど。ちょっとでも焦りを覚えた方は、引き続きお付き合いください

 

人はなぜ忘れてしまうのか。

みなさん目にタコができるほど見たことがあると思いますが、あのエビングハウス忘却曲線というやつがありますよね。大体の啓発書に載っているあれです。

要するに、頻度の低い情報は、脳がいらない記憶として処理するので、忘れてしまうのです。

 

だから、忘れないためには二度三度と再読する必要があります。

 

しかし、ぶっちゃけめんどくさいですよね。一回読んだじゃんっていう気持ちが邪魔をします。

いやいや、二回三回と読まないと意味ないよ、と言われても、無理なもんは無理、嫌なもんは嫌なのである。

 

では、どうすればよいのか。

それは、

一回目を読むとき、再読のための「道しるべ」をつけておくことです。

 

すると、再読の際にはその道しるべを辿っていくだけでその内容がわかります

 

また、一回目の読書の質も上がるので、忘れにくくなります

いいことづくめですね。

 

今回はその方法を3つ紹介します。

本の内容を忘れたくないよう、という方は是非ご一読ください。

 

 

①≫色ボールペンで線を引く

まず最初にご紹介するのは、

その本の要点となる箇所に線を引きながら読む方法です。 

 

その際、一色ではなく、三色を使い分けながら線を引くと効果的です。

 

色分けの仕方は、

  • 本の中で特に大事な箇所に
  • 赤線を引いた文を補強するような、次に大事な箇所に
  • さして大事ではないが、自分が気になった箇所に

 を引きます。

 

 

今回は新書を読む際の線の引き方を説明します。

 

例えば、新書にはだいたい見出しがあって、続きに見出しのことについて書いてます。当然ですよね。

 

いま手元に『昭和陸軍全史1』があるので、ぱらぱらとめくってみますと、見出しに「田中内閣総辞職」と書いています。

当然、その続きには「田中内閣が総辞職した」ということが書いているはずです。

 

このように、初見であっても、見出しから内容の予測を立てることが可能です。

 

そして、一番大事な線を引くべき文は、「見出しを疑問文にしたときの答え」が書かれた箇所になります。

 

「田中内閣総辞職」と見出しがあるなら、「田中内閣総辞職とはなにか」「田中内閣総辞職とはどういうことを意味するのか」の答えになる部分に線を引けばいいでしょう。

 

そして、線について内容を補強しているところにを引きます

 

読み返している自分を想像して、「の部分だけ読んでも分かりにくいだろう」と考えながら引くと良いです。

 

でもでもないけど気になった、という場合にはです。

 

小説の場合は、話の展開で重要な箇所にを引けばいいでしょう。しかしそんなに引くところがない印象です。新書と違って、の線が多くなります。

 

小説の場合はもっとアバウトに色を決めましょう。

 

いいな、と思った表現やセリフにどんどん線を引きましょう。

 

↓詳しくはこちらをご参照ください。

色分けを厳密にする必要はありません

 

うーん、赤かな?青かな?などと迷わず、ささっと決めてしまいましょう。

 

要は、読み返す際にのところだけ読んで、分かりにくければも読めばいい、という状態にするということです。

 

これで、かなり再読の手間がはぶけますよね。線を引いてない箇所は読み飛ばして構わないからです。

 

線を引く用のペンはフリクションの4色をオススメします

 

 

 

線を間違っても消せるので、ストレスがなくなります。
 
この方法のデメリットは読むテンポが遅くなることです。定規まで使ってキッチリ引きたいタイプの人は特に大変です。
 
小説は特に、物語に没入しているときに我に返ってしまうのがストレスになります。
二回目以降、逆プロットするなど、分析的読書の際に改めて線を引くほうが物語を楽しめるかもしれません。
 
本を手放す際にも、書き込みがあると評価が下がってしまいます。
 
そこで更なるスピードを求めた形が次の方法です。
 
 

②≫箋を使う

 
先ほどの方法と基本は同じで、
線を引く代わりに付箋を貼るという方法です
 
 

私はこれ↑を使っています。赤青緑があり、幅もちょうどいいです。シールの部分が透明なので、文字を隠すこともありません。

 
手放す際には、はがしてしまえばきれいになります。
 
デメリットは、付箋がそこそこのお値段ということ、チェックしたい箇所が多いと付箋が飛ぶ勢いでなくなることです。
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 ↑参考に私の本をのっけてみました。
 
筒井康隆『創作の極意と掟』は、へえボタンが壊れるくらいへえへえ言ってたので付箋まみれです。
大槻ケンヂサブカルで食う』の方はそうでもない。
 
サブカルを食う』で貼られた付箋について少し説明します。
ピンクが線、水色が線、紫が線です。
post itは赤青緑以外にも色があり、それらも使わないともったいないので色をそれぞれの三色に対応させています。
 
 紫(線)は、作品紹介がされていて、気になったところに貼りました。
 
 
自分で言うのもなんですが、あまりにベタベタ付箋を貼っていれば、付箋の効果が薄くなるんですよね。全部読み直すのと一緒やん、と。
まあ、それくらい『創作の極意と掟』は良いものなので、お勧めします。
 
 
 
 
 
 
 
 
今までは本を汚す方法でしたが、大事なところを書き抜きながら読めば、本はきれいなままです。
でも、書き抜くってめちゃくちゃ時間と労力を使いますよね。
 
そこで、
音声入力に頼ることで素早く書き抜こう、というのがこの方法です。
 
音声入力って今、すごい進歩してるんですよね。速いスピードで読んでも全然余裕でついてきますし、割と正確に記述します。

 

 

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 ↑こちらは、木下斉『地方創生大全』を読みながら、大事と思った箇所を音声入力で読み上げたものです。

 

使用したソフトはGoogleドキュメントです。

 

読みながら手直ししているので、どれくらい正確に記述するかの参考にはなりにくいかもしれません。

是非ご自身でお試しください。

 

今の単行本は大体、大事なところにあらかじめマーカーが入ってるので、そこだけ読んで、大事なところを音声入力でメモしていくと速く読めます。再読も、音声入力したメモで簡単にできます。

 

また、その場で自分の言葉に変換し、要約するように心がけると、さらにアウトプット効率が高まります

 

書評ブログを書いている方は、引用する際に音声入力を使うと便利ですよ。先に読み上げておけば、そのままコピペできます。

 

デメリットとしては、いちいちパソコンを立ち上げないといけないことです。

スマートフォンでも一応可能なので、そちらの方が手早くていいかも。

 

あとは、外だとできないですね。ボソボソつぶやいてる怪しい人になってしまいます。

 

音声入力ソフトに関しては、他にいいまとめがあるので、調べてみてください。

 

 

 

 

以上、再読が楽になる読み方3選でした。

 

これらの読み方を実践すると、二回目以降はもちろん、一回目の読みも深まるので、やらない手はないです。

手間は増えますが、その分効果は絶大です。ぜひ試してみてください。

 

↓ゲスト出演した『サブカルで食う』について書いてます。