創作のための映画と読書まとめ

当ブログは「良き創作は良き鑑賞から」をモットーに、鑑賞した映画と本についてまとめておく目的で設立されました。同志よ集え!

【感想・評価】全年齢向けおねショタ映画『ペンギン・ハイウェイ』を見てきました【あらすじ有】

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森見登美彦原作『ペンギン・ハイウェイ』を見てきました。

 

原作も読んだことがあるんですが、遠い昔すぎて内容はほとんど覚えていませんでした。

 

映画を見ても思い出せませんでした。よって初見でみたことになりますね。なるんです。

 

 

CMやポスターを見るにつけては「おねショタ」「おっぱい」と言われていたし、私もそう思っていたんですけど、

 

実際の中身も「おっぱい」だし、「おねショタ」でした。

 

 

一応「全年齢向けおねショタ」となっておりますが、「おっぱい」というワードも頻発するので、家族で見に行く場合には注意が必要です。

 

友達同士で見に行く場合も、下ネタに奥手な中学生などは気をつけましょう。

 

付き合いたてのカップルも同様です。

 

 

 全国のおねショタ好き・おっぱい好きのみなさんはすぐに映画館に行きましょう。

 

おっきなおっぱいをおっきな画面で見ましょう。

 

 

一応補足しておきますけど、そんなにえぐい下ネタじゃないです。

 

そこは安心してください。

 

ちょっと気まずくなるだけです。

 

 

🐧

 

 

森見らしくない作品だといわれているそうですが、舞台設定や年齢が『四畳半神話大系』や『夜は短し歩けよ乙女』と異なるだけで、「偏屈な男」「不思議な女」という要素を取り出してみれば森見らしいといえるのではないでしょうか。

 

 

主人公のアオヤマくんは「とても賢く」、日々新しいことを学び、大人になるまでの日数を数えながら自己研鑽する、大人びた少年です。

 

 

子供が大人ぶっている、という可笑しさが全面的に出ているわけでもなく、ほとんど大人な子供、というほど子供らしさがないわけでもない。

絶妙なバランスになっていると思いました。

生意気に感じることもなく、愛嬌ある少年に仕上がっているのはとても良いと思いました。

 

 

お姉さんは謎の人物です。おっぱいが大きい。

服がいろいろ変わるので楽しい。私は海辺の町に行くときの服が好きです。

アオヤマくんのことを「少年」と呼ぶのもいいよね。

おっぱいにズームが入るカットが多かった。

いいんですか!?と思いながらガン見しました。

アオヤマくんと気持ちがシンクロしていたと思う。

 

 

アオヤマくんに「おっぱい見過ぎ」って言うシーンとかすごくえっちでした。

これ、本当に全年齢向けおねショタか?

 

 

🐧

 

 

大人びた少年がサバサバお姉さんを「研究」する、というようなおねショタ成分に、『ソラリス』的なSF成分を足すと、『ペンギン・ハイウェイ』になります。

 

 

ペンギンが謎の大量発生したり、街で不可解な出来事が起こります。

こうした謎(お姉さんもアオヤマくんにとっては謎のひとつ)の解明のために青山くんは調査を続けていく。

 

 

ペンギンや小学生というかわいらしいモチーフを使いながらも、つらく危険な現実の影があって、世界全体が引き締まったものになっていたように思います。

この辺りは結末に直結するのでぼかしておきます。

牧歌的なだけで終わらない、というのは大事なことだと思います。

 

 

小学生らしいやりとりもあり、親子の会話があり、おねショタもある。

SF的謎の解明も、伏線張りがしっかりしてたのでとてもまとまりがよい。

謎が解けてすっきり!という感じではありませんが、それを求める作品ではないと思います。

 

 

🐧

 

 

とにかく、いい映画でした。

映像がきれいです。

これが実は重要な要素かもしれません。

登場人物同士のやりとりも面白い。

まとまりがよい。

ケチをつける箇所がない。

あとは、薄い本が出れば完璧。

 

 

終わったあとに、女の子同士で来ていた人が、内田くん(青山くんの友達)かわいすぎ!声優釘宮だったし!と言ったのが聞こえました。

そういう見方もあるんだなと思いました。

 

 

あと、エンディングが宇多田ヒカルだったんですけど、これもよかった。

 

 

良いところはたくさんあがるけど、悪いところはそんなにない、優秀な作品でした。

きれいにまとまりすぎているから、一定の否定的な意見も出ているのではないかと思います。

感動して涙が止まらない、という作品でもないですし。

年齢や大人びた設定的に、青山くんに感情移入しきることはできないでしょうからね。

でも、それが本作の悪い点にはなりません。

 

 

 

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